Movable Type r.4207 リリースノート
CMS としての進化と深化を遂げる Movable Type 7
インターネット環境は、日々めまぐるしく進化し、Webを使った情報流通は、さまざまなデバイスや環境で使われています。Webサイトの管理に留まらず、Webを使ったコンテンツの利用をより促進するために、Movable Type 7 は作られました。
コンテンツタイプ
Movable Type 6 では「Data API」の搭載により、さまざまなデバイルやサービスとの連携や、Webサイトでの表現力の向上を行いました。Webが扱うコンテンツがより多彩になり、より柔軟な利用が求められていることから、Movable Type 7 では、コンテンツの粒度をより細かくして API でのやり取りやモバイルデバイスとの親和性を高めることができる『コンテンツタイプ』を搭載しました。
コンテンツタイプは、記事やウェブページと同様に Movable Type で管理するコンテンツの中核をなすものです。記事にカスタムフィールドを足していくのではなく、ゼロの状態からコンテンツに必要なフィールドを設計することができます。追加できるフィールドの種類は、標準で二十種類のタイプが用意されています。また、存在しないタイプでも、プラグインによって追加することで種類を増やすことができます。
コンテンツの一覧表示や入力、編集ページにも配慮し、個々のフィールドにラベルを設定したり、表示オプションとその変更の可否も設定することができます。運用中に、予期せずフィールドの並び順や、表示項目が変わり、混乱するようなことを防止できます。
また、コンテンツタイプ同士をリンクすることができるので、再利用性を考慮したコンテンツの作成と管理がやりやすくなっています。コンテンツタイプのリンクは、コンテンツの作成時にリンクしたいコンテンツを選択するだけの簡単な操作で実現できます。
例えば、セミナーのコンテンツにセミナー会場をリンクすることで、同じセミナー会場を利用するセミナー情報を登録するときに、セミナー会場の情報を毎回記述する手間を省けるほか、打ち間違いのミスを減らすことができます。さらに、セミナー会場の情報に変更があった場合にも、個々のセミナー情報を修正することなく、リンクしているセミナー会場の情報を修正するだけで、リンクしているセミナーのコンテンツにもその情報を反映することが可能です。
このように情報を自然に、かつ、一元的に管理する手段をコンテンツタイプは提供します。
コンテンツタイプについてより詳しい情報は、「コンテンツタイプの管理』を参照ください。
コンテンツタイプ以外の新機能・改善された機能
管理画面のデザイン刷新
管理画面のデザインを全面刷新するとともに、サイト、ユーザーダッシュボード、システムという3階層のアクセス体系を見直しました。システムへのアクセスはシステム権限を有するユーザーにのみ許可されます。これにより、管理画面での混乱を避けると共に、不適切な権限管理よる予期しない動作を防ぐことができます。
マルチブログ機能をコアに統合
従来、プラグインとして提供していた、複数のウェブサイトやブログ間での再構築の設定をおこなう『マルチブログ機能』は、コンテンツタイプに対応した『再構築トリガー』機能に統合し、コア機能として提供します。
すでに設定されている記事やウェブページのマルチブログの設定は、再構築トリガーに自動的に変換されます。
ブロックエディタを搭載
見出しや画像など、ブロックを組み合わせてコンテンツを作成できるブロックエディタを搭載しました。
ブロックエディタを利用すると、デザイン要素がデータ構造に入り込む余地がリッチエディタと比べて少ないので、複数の人がコンテンツを作成する場合に個人差が生まれにくくなります。
より柔軟なアーカイブマッピングが利用可能に
カテゴリや日付をもとにしたコンテンツタイプのアーカイブアーカイブマッピングでは、ユーザーが任意に選択したカテゴリフィールドや日付フィールドを利用できます。セミナーのコンテンツを例に挙げると、コンテンツの公開日ではなく、セミナーの開催日時をもとにしたアーカイブを作成できます。
コンテンツタイプに対応した Data API 4.0
コンテンツタイプに対応した Data API 4.0 を利用すると、コンテンツタイプのデータをアプリから作成したり、取得できます。
カテゴリセットによる柔軟なカテゴリ管理
カテゴリセットは、ひとつ以上のカテゴリを用途別に定義できるカテゴリ機能です。コンテンツタイプのフィールドとしてのみ利用できます。
これまでは、カテゴリはブログ単位に1つしか存在しなかったため、複数の種類のカテゴリを利用したい場合には、階層化したり、複数のカテゴリを組み合わせることや、ブログを分割するなど、実現には運用での工夫が必要でした。
カテゴリセットを利用すれば、用途別にカテゴリ群を用意できるため、運用ミスの発生を抑えることができます。また、アーカイブタイプとしての利用も可能です。
[これまでのカテゴリ管理]
[カテゴリセットでの管理]
Movable Type 7 における、すべての変更点は、次のリリースノートを参照ください。
- Movable Type 7 RC2 リリースノート
- Movable Type 7 RC リリースノート
- Movable Type 7 ベータ 3 リリースノート
- Movable Type 7 ベータ 2 リリースノート
- Movable Type 7 ベータ版 リリースノート
- Movable Type 7 Developer Preview Alpha2 リリースノート
- Movable Type 7 Developer Preview 版 リリースノート
システム要件や操作マニュアルなどは『Movable Type 7 マニュアル』の各種ガイドを参照ください。