Q.クラウド版で Movable Type の機能を使用せずにサイトを公開できますか
ほかのサーバーで公開中のサイトを Movable Type クラウド版に移設したいです。
サイトは Movable Type で構築しておらず、今後も CMS でコンテンツ管理する予定はありません。
HTML や CSS などの静的ファイルのみで構成されており、それらのファイルを Movable Type クラウド版にアップロードして公開することはできますか。
A.
可能です。
Movable Type クラウド版は、Movable Type がインストールされたサーバーを提供するサービスとなります。
Movable Type の利用にはウェブサーバーが必須ですので、Movable Type クラウド版ではウェブサーバーも稼働しております。
そのため、FTPS でサイト公開領域にファイルをアップロードすれば、Movable Type から出力していないファイルであっても公開することが可能です。
ただし、独自ドメインでサイトを公開する場合は、Movable Type クラウド版の管理画面で、対象の独自ドメインのサイトを作成しておく必要があります。
独自ドメインでサイトを作成することで、ウェブサーバーに VirtualHost 設定が追加され、証明書などの設定が可能になります。
例えば、独自ドメインが www.example.com の場合、管理画面のサイト作成時に「サイト URL」に「https://www.example.com/」と入力し、サイトを作成します。
ウェブサーバーの VitualHost によって対象ドメインのドキュメントルートが設定され、サイトの公開設定画面の「サイトパス」で確認が可能です。
https://www.example.com/ の場合、「サイトパス」は通常「/data/file/static/www.example.com」になりますので、そのディレクトリ配下にファイルを FTPS でアップロードしてください。
ほかのサーバーで独自ドメインを使用中の場合は、作業にご利用のクライアントマシンの hosts を編集し、独自ドメインの参照先を一時的に Movable Type クラウド版に向けて、サイトの表示確認をおこなってください。
https:// でサイトを公開する場合には、管理画面で証明書設定が必要になりますので、事前に証明書を設定してください。(証明書には「独自 SSL」と「Let's Encrypt」の 2 種類があります。「Let's Encrypt」を使用する場合には、あらかじめ DNS 設定で独自ドメインの参照先を Movable Type クラウド版に向けておく必要があります。)
サイトの表示確認で問題がなければ、対象ドメインの DNS 設定にて、対象ドメインの参照先を Movable Type クラウド版に変更し、本番運用を開始してください。
その他、注意点については以下のとおりです。
- Movable Type クラウド版はウェブサーバーによって nginx プランと Apache プランに分かれており、.htaccess は Apache プランでのみ利用可能です。
- Basic 認証や IP アドレスによるアクセス制限は nginx / Apache の両プランで利用可能です。nginx プランでは管理画面上での設定となり、Apache プランは .htaccess を設置するかたちでの対応となります。
- 独自 CGI ファイルは Apache プランでのみ利用可能です。ただし動作を保証するものではありません。詳細はこちらをご参照ください。
- 独自 PHP ファイルは nginx / Apache の両プランで利用可能です。ただし動作を保証するものではありません。詳細はこちらをご参照ください。
- .htaccess、独自 CGI ファイル、独自 PHP ファイルは、サイトの本番運用前に必ず Movable Type クラウド版上で動作を確認してください。
- Movable Type クラウド版のサーバーにほかの CMS などのソフトウェアをインストールすることはできません。