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Oracle 11g で利用する際の注意事項と前準備

最終更新日: 2017.10.06

ここではCentOS 5.4 に Oracle 11g をインストールし、1台のサーバ上で Movable Type Advanced (以下 MTA) が動作することを前提に解説します。

Oracleインストール時の注意事項

オラクル、および自社の IT 管理部門などが提供する手続きに則って、データベースをセットアップしてください。MTA は、インストール時に自動で必要な DB テーブルなどを表領域に作成します。

MTA のインストールを開始する前に、データベースに関する以下の情報を確認してください。

  • データベース名(SID)
  • ユーザー名
  • パスワード
  • ポート番号 (標準では 1521)

また、以下の CPAN モジュールのインストールが必要です。

  • DBI (バージョン 1.21 以上)
  • DBD::Oracle

以下の内容でOracleのインストールが完了しているものとして次に進みます。

  1. Oracleをインストールするサーバには、最低1GBのメモリーと、2GB(メモリーの倍量)のswapが必要になります。
  2. Oracleをインストールするユーザーとして oracle を作成し、oracle ユーザーでインストールを行います。
  3. Oracleのインストール時にDBCA(Database Configuration Assistant)が起動しデータベースが作成されますが、この際 [10/4 : 初期化パラメータ] の [キャラクタセット] で、[Unicode(AL32UTF8)] を選択します。
  4. 初期に作られるデータベースのSIDはデフォルトの"ORCL"のままとします。

Oracle 利用の前準備

Oracle が既に起動していて設定済みの場合は、次のセクションに進んで下さい。

  1. 環境変数を設定します。この作業は root ユーザー、oracle ユーザーで行ってください。".bashrc"に追加します。環境により内容は異なりますので、適宜書き換えてください。
    export ORACLE_HOME="/home/oracle/app/oracle/product/11.2.0/dbhome_1"
    export LD_LIBRARY_PATH="$LD_LIBRARY_PATH:$ORACLE_HOME/lib"
    export PATH="$PATH:$ORACLE_HOME/bin"
    
  2. .bashrc 変更の適用をします。root ユーザー、oracle ユーザーの両方で以下のコマンドを実行してください。
    root
      # source /root/.bashrc
    
    oracle
      $ source /home/oracle/.bashrc
    

終了しましたら次のページに進んで下さい。

正しく動かない時は

Oracle 11g を利用する際に幾つかはまる場所があります。うまく動かない時は参考にして下さい。

  1. 環境変数が正しくセットアップされていない

    ORACLE_HOME や LD_LIBRARY_PATH に間違った値を設定していると正しく動作しません。

  2. .bashrc に書き込んだ後、sourceコマンドを使っていない

    .bashrc に環境変数を書き込んだだけでは反映されないので、sourceコマンドを利用して設定を有効にして下さい。

  3. データベース名に"ORCL"ではなく、"mta"を記入している

    データベース名と表領域名は違います。たとえばMelodyユーザーがORCLにアクセスすると、自動的にデフォルト表領域のmtaを参照します。

  4. SQL*Plusで接続ができない

    IDとSIDは大文字、小文字を区別しませんが、PASSWORDは区別をします。

    ID, PASSWORD, SID を正しく記入しても接続できない場合は、もう一度表領域とユーザーの設定を見直して下さい。

  5. SQL*Plusで接続できるのに、mt-wizard.cgiで接続ができない。

    いくつか問題が考えられますが、tnsnames.ora のパーミッションが0644になっていない可能性があります。

    /home/oracle のパーミッションが0755になっていない可能性があります。

    DBD::Oracleが正しくインストールされていない可能性があります。改めてインストールをしてみて下さい。

    Apacheへの環境設定が正しく設定されていない。パスなどもう一度見直してください。

  6. tnsnames.ora と listener.ora ファイルが不整合を起こしている

    tnsnames.ora と listener.ora は対になるファイルで、クライアントとサーバーの情報が書き込まれています。

    これらのファイルが無かったり、値が間違っている場合は正しく接続できません。

    オンラインドキュメントや書籍を参考にし正しい値を設定してください。