Movable Type 4 でダイナミックパブリッシングを使用する
Movable Type は静的生成とダイナミックパブリッシング (動的生成) の両方をサポートしています。まずは両方の特徴を見てみましょう。
- 静的生成
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あらかじめ HTML などのファイルを用意しておき、リクエストが多くなってもサーバの負荷がそれほど大きくならないというメリットがあります。しかし、エントリーの作成時やテンプレートの修正時に再構築が必要になりますので、エントリーの数が多くなるとその分再構築に時間がかかってしまいます。
- ダイナミックパブリッシング (動的生成)
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閲覧者がページを見る時に動的にページを作成します。エントリー作成時やテンプレート編集後、コメントやトラックバック受信時に再構築の必要がなくなりますので、処理が早くなります。
しかしリクエストが多くなるとサーバへの負荷が大きくなったり、コンテンツの複雑なページの場合、処理が遅くなる場合もあります。
両方をサポートしているので、例えば頻繁にリクエストのある RSS フィードやインデックスページ、変更の少ない CSS ファイルは静的生成にし、他は全て動的生成といったようにテンプレートごとに選択して各々のメリットを活かした使用方法もブログごとに可能です。
ダイナミックパブリッシングを利用する
Movable Type 4 よりダイナミックパブリッシングの設定がより簡単になりました。設定方法を見てみましょう。
- Blog Setting 画面に移動し、左のメニューから Publishing を選択
- Publishing Options メニューの Dynamic Publishing という項目でダイナミックパブリッシングを利用する範囲を選択します
各メニューの詳細は以下のようになります。
- Build all templates statically
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すべてのテンプレートを静的生成します (初期状態)。
- Build only Archive Templates dynamically
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アーカイブテンプレートとして生成されるページを動的生成します。
- Set each template's Build Option dynamically
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選択するとテンプレート各々の編集画面に Build Option メニューが追加され、静的生成か動的生成を選択できます。
- Build all templates dynamically
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すべてのテンプレートを動的生成します。Movable Type 4 より追加された機能です。
Build all templates statically (全て静的生成する) 以外を選択したばあい、さらに Enable Dynamic Cache と Enable Conditional Retrieval オプションが表示されます。一度表示したページに変更がなければ、ブラウザのキャッシュを利用してページを表示できるようになりますので、表示が早く、サーバへの負荷を軽減できます。
これらを設定し、保存・再構築します。するとこれまで静的生成されていたファイルは index.xml.static といったファイル名でバックアップされます (特に必要なければ削除してかまいません)。また、以下のファイルが作成されます。
- template_c ディレクトリと
- .htaccess ファイル
- mtview.php ファイル
オプションで Dynamic Cache を利用する設定をしている場合、cache という名前のディレクトリも作成されますので確認してください。あとはページがきちんと表示されるか確認してみましょう。