Movable Type CMSプラットフォーム Movable Type
ドキュメントサイト

Release Notesリリースノート

Movable Type 9 デベロッパープレビューリリースノート

Movable Type 9 (MT9) を、本年秋公開に向けて現在開発中です。
本日、デベロッパープレビュー版を公開しました。開発中の次バージョンのページでダウンロード可能です。

Movable Type BETA - 開発中の次バージョン

※ デベロッパープレビュー版はあくまで開発中のバージョンのため、現在稼動中の本番環境で使用せず本番環境と別のデータベースを使用するよう新たにインストールを行い、既存のデータをインポートするなどしてご使用ください。

Movable Type 9.0.0(Developer Preview 1)では、新機能の追加や改善、これまでに発見または、報告された多くの問題を解消しています。

新機能・改善された機能

管理画面のユーザーインターフェースの改善

管理画面を使いやすくするために、ユーザーインターフェースの改善を行いました。
※ 環境変数 AdminThemeId の値に admin2025 を用意しMovable Type 8.0 の管理画面(admin2023)と切り替えられるようになっています。Movable Type 9 におけるデフォルト値は admin2025 です。admin2025 では Bootstrap 5.3.3 をベースにしています。

主要メニューに素早くアクセス、ヘッダーメニューの追加

header.jpg

固定されたヘッダーメニューを追加し、検索やサイト一覧、システムに素早くアクセスできるようになりました。

探したいコンテンツを素早く検索

header-search.jpg

検索ボタンを押すとそのコンテキストにあわせて検索対象が選択された状態になり、検索ワード入力欄に検索したいキーワードを入れて素早く検索を行うことができます。

サイト一覧から他のサイトへの移動

header-sites.jpg

サイト一覧アイコンをクリックすると、サイト一覧を表示し他のサイトへ素早く移動できます。すべてのサイト・子サイトのみでフィルタリングすることができ、サイト名で検索することも可能です。

左サイドバーを折りたたみコンテンツ部分を広く

leftmenu.jpg

コンテンツ編集画面を広く使いやすくするために左サイドバーを折りたためるようにしました。
折りたたんだ状態でもマウスオーバーで左サイドバーが一時的に表示されるので、閉じた状態でも便利にご利用いただけます。

leftmenu01.jpg

広げたままで固定もできるので、利用しているディスプレイサイズにあわせて柔軟にご利用いただけます。

コンテンツの新規作成作成を素早く

create.jpg

新規作成、再構築、サイトを見るボタンを左サイドバー上部に横並びに表示するようにしました。
新規作成からコンテンツデータ、記事、ウェブページの作成を素早く行なうことができます。

create01.jpg

制限事項

  • ヘッダーメニューも含むスマートフォン向けの管理画面はDeveloper Preview2で対応予定です。
  • 一部のアイコンの変更もDeveloper Preview2で予定しています。

リッチテキストエディタの変更と機能強化

リッチテキストエディタをこれまでの TinyMCE ベースから、Tiptap ベースに変更し、機能を拡充しました。

リッチテキストエディタ設定

editor-setting2.jpg

システムの設定>リッチテキストエディタメニューでエディタに表示するボタンの表示・非表示などをコントロールできるようになりました。

  • ツールバーに表示するボタンをドラッグ&ドロップで並び替え、表示するものを選べるようになりました
  • 見出しや段落のフォーマットでドラッグ&ドロップで並び替え、表示するものを選べるようになりました
  • 文字色と背景色の選択肢をカスタマイズできるようになりました
  • oEmbedによる埋込時のデフォルトのパラメーター(最大の幅と高さ)を設定できるようになりました

さまざまな貼り付け形式のサポート

paste.gif

ウェブサイトのURLを貼り付けるとカード型で表示する、YouTubeのURLを貼り付けると埋め込みプレイヤーとして表示する、といったようにさまざまな貼り付け形式をサポートしています。

  • テキストとして貼り付け
  • HTMLとして貼り付け
  • リンクとして貼り付け
  • oEmbedで貼り付け
  • ページのOGPのデータからカードで貼り付け(システムテンプレートでカスタマイズ可能)
  • ページのOGPのデータからインラインリンクで貼り付け(システムテンプレートでカスタマイズ可能)
  • Markdownを変換して貼り付け

ウェブサイトのリンクに対しては、4つの形式から選択することができます。

  • インライン埋め込み
  • 埋め込みオブジェクト
  • リンクとして貼り付け
  • テキストとして貼り付け

paste02.jpg

コンテキストツールバー

context-2.jpg

画像とリンクに関しては、フォーカスを当てるとそれに応じたツールバーが表示され、編集や実際のURL確認をスムーズに行えます。

Markdown 記法のショートカットに対応

編集領域で、Markdown記法のショートカットをサポートしました。
例:

  • * リスト
  • ## 見出し2
  • *** 水平線
  • ** ** ボールド

など

/(スラッシュ) からのブロックの挿入

slash.jpg

新しい行の先頭で「/」を入力すると、ツールバーのフォーマット(見出しなど)や登録してある定型文を素早く呼び出すことができます。

HTML構造編集機能

kouzou.jpg

各要素を、構造として確認して、さらにid/class/styleを編集できる機能です。
右上のレイヤーが重なったようなアイコンをクリックすると編集できます。

その他

  • 管理画面の一覧ページとコンテンツタイプ編集画面ではデフォルトでJavaScript ライブラリの Svelte を利用するようにしました (MTC-30213)
  • MTタグ MTScript / MTStylesheet のタグ名を MTApp:Script / MTApp:Stylesheet に変更しました (MTC-30323)
  • Smarty 5 のアップグレードに伴い、composer autoload を導入しました (MTC-30050)

修正された問題

  • Data API の /version エンドポイントで取得できる endpointVersion の値を一律のデフォルト値から、エンドポイントのバージョンに変更しました (MTC-30297)
    • Movable Type 8.4.xでは /v1/version にアクセスすると v6 が返ってきたところを /v1/version にアクセスした場合は v1 が返るようになります
  • コンテンツタイプのリストフィールドを mt_cf_idx.value_varchar から mt_cf_idx.value_text へ変更しました (MTC-30251)
  • エクスポートデータのリストフィールドに255文字を超える文字列がある場合、インポートがエラーになる問題を修正しました (MTC-30176)
  • デフォルトで利用するエディタ(環境変数 Editor のデフォルト値)を新しいリッチテキストエディタにしました (MTC-30184)
  • 環境変数 CMSSearchLimit(デフォルト値は125)を超える件数の記事やコンテンツデータを所有している状態で検索した場合に古い記事やコンテンツデータが検索結果に表示されない問題を修正しました (MTC-26347)
  • 存在しない AdminThemeId を設定すると管理画面が表示できない問題を修正しました (MTC-30171)
    • 環境変数 FallbackAdminThemeIds を新しく追加しました
  • 管理画面で利用するテンプレートタグ MTApp:EmbedJsonResponse を追加しました (MTC-30222)
    • 記事編集の画像ボタン、コンテンツタイプの画像フィールド、再構築トリガー作成モーダルなど、モーダル全般の閉じるボタンの位置を右上に戻しました (MTC-30203)
    • 管理画面の JavaScript のライブラリとして Svelte を利用している時、 window オブジェクトに影響を及ぼさないように修正しました (MTC-29920)
  • MT::Blog のメタデータに定義されている upload_destination カラムの型を boolean meta から text meta に変更しました (MTC-9149)
  • Cookie に HttpOnly 属性および SameSite 属性を設定するようにしました。それぞれのデフォルト値はHttpOnly 属性が on 、SameSite 属性が Lax です (MTC-30195)
    • 環境変数 CookieHttpOnlyCookieSameSite を追加しました
  • Data APIで利用できるパスを厳格にしました (MTC-29988)
  • MT::ContentType::UniqueID が ID を生成する際に MT::Util::UniqueID を利用するように変更しました (MTC-30075)
  • ウェブサイトのダッシュボードにあるサイト情報ウィジェットのキャッシュの保持方法を変更しました (MTC-29768)
    • 統計情報のキャッシュ情報の保存先を環境変数 SupportDirectoryPath 下から TempDir 下に変更しました
  • アセットカスタムフィールドおよびアセットコンテンツタイプフィールドでファイルをアップロードした際のエラーメッセージを修正しました (MTC-30175)
  • 管理画面への HTTP リクエストにおけるパラメータの解析処理を改善しました (MTC-30004)
    • extlib にモジュール WWW::Form::UrlEncoded を同梱しました
    • 環境変数 UseWWWFormUrlEncoded を追加しました
  • WebP ファイルがアップロード時に画像ファイルとして正しく認識されないことがある問題を修正しました (MTC-30178)
  • ファイルアップロード時のファイル形式の確認方法を変更しました (MTC-29247)
    • archetype エディタ関連のファイルを mt-static/archetype ディレクトリに移動しました (MTC-30086)
  • DOM.js の replaceWithHTML 関数に含まれていた不要なコードを削除しました (MTC-29889)
  • MTElse の内側で MTAssets タグや MTContentField タグなど一部の条件タグが正しく動作しない問題を修正しました (MTC-27950)
  • システム管理者の permitted_actionaccess_to_role_list を追加しました(既存の動作に影響はありません) (MTC-29868)

ダイナミックパブリッシング

  • 次の MT タグとモディファイアについて環境変数 DynamicTemplateAllowPHP の設定に関わらず PHP を評価しないように修正しました (MTC-29990)
    • MTFileTemplate タグ
    • MTUserSessionCookieDomain タグ
    • MTUserSessionCookiePath タグ
    • mteval モディファイア

セキュリティ上の修正、改善

  • 環境変数 SecretToken の生成方法を改善しました (MTC-30210)

廃止された機能

  • 未使用の mtcache_*.php を廃止しました (MTC-30266)
  • 環境変数 WYSIWYGEditorSourceEditor を廃止しました (MTC-30260)
  • mt-data-api.js の同梱を終了しました (MTC-30240)
  • mt.js に含まれていた mt:persist-tab-cookie 関連のコードを削除しました (MTC-30239)
  • ダイナミックパブリッシング向けの tags_entry_count の実装を削除しました (MTC-29547)
  • ダイナミックパブリッシング向けのアーカイブテンプレートで既に利用していない処理を廃止しました (MTC-29819)
  • 廃止済みであった次の環境変数に関連するコードを削除しました (MTC-28987)
    • CategoryNameNodash
    • DefaultEntryPrefs
    • DefaultListPrefs
    • DefaultSiteURL
    • DefaultSiteRoot
    • LogExportEncoding
    • MaxResults
    • MaxTagAutoCompletionItems
    • NewUserDefaultWebsiteId
    • PublishCommenterIcon
    • RichTextEditor
    • GenerateTrackBackRSS (Trackback)
    • OneHourMaxPings (trackback)
    • OneDayMaxPings (trackback)
  • image_width / image_height のメタカラムの定義を削除しました。こちらを削除しても画像の幅・高さに影響はありません (MTC-30041)
  • 廃止済みの Creative Commons 関連のタグは空文字を返すようになりました (MTC-30090)
  • Creative Commons と OpenID の記述をテーマやデフォルトテンプレートから削除しました (MTC-30092)
  • Movable Type 8 までに MT::Util::Deprecated で廃止と宣言されたメソッド、関数を削除しました (MTC-30089)
  • 同梱していた TinyMCE5 プラグインを削除しました (MTC-30040)
  • 再構築ビルダーで利用している MT::RebuildTriggerct_unique_id カラムを削除しました。動作には変更がありません (MTC-29905)
  • 利用していない古い JavaScript や CSS のライブラリやその関連ファイルを削除しました (MTC-29201)
  • 新規インストール時に存在していた次のディレクトリを削除しました (MTC-28426)
    • alt-tmpl
    • extlib/MT/L10N
    • import
    • php/plugins
  • mod_perl 関連のコードを削除しました (MTC-30039)
  • 現在は利用されていない画像アップロード時の表示領域用の変数(max_image_dimension)を削除しました (MTC-28274)
  • 現在は利用していない extlib に同梱している次のモジュールを削除しました (MTC-30061)
    • AutoLoader
    • Class::Inspector
    • HTML::Template
    • HTTP::Daemon
    • Net::OAuth
    • UNIVERSAL::require
    • URI::Fetch
  • NetPBM 関連の処理と環境変数 NetPBMPath を削除しました (MTC-29244)
  • Movable Type 7 の管理画面テーマを削除しました (MTC-30053)

その他、Movable Type 9.0.0(Developer Preview 1) には、8.4.0以降にリリースされたクラウド版の内容も含まれています。

チェックサム確認用ファイル