Movable Type 6.3.5 リリースノート
新機能・改善された機能
Data API
いくつかの機能が追加されており、API バージョンが 3.2 に上がりました。(エンドポイントは v3 のままです)
記事の作成や編集時の再構築の実施有無を指定できるように
createEntry, updateEntry エンドポイントで記事を保存するときに再構築を行なわずに処理を実行できるようになりました。これにより、大量の記事を保存する際のパフォーマンスが向上します。
entry={"title" : "タイトル","body" : "本文"}&publish=0
上記のようなリクエストを createEntry/updateEntry のエンドポイントに publish パラメータを付与して送信すると、記事のステータスは"公開"となりますが、再構築は行なわれません。'publish' パラメータが存在しないか、1 を指定した場合は、再構築が実行されます。
search エンドポイントで検索対象を絞れるように
これまで search エンドポイントでは記事とウェブページが検索対象となっていましたが、'class' パラメータに 'entry' または 'page' を指定することで検索対象を記事のみかウェブページのみに絞りこめるようになりました。
/v3/search?search=keyword&class=entry
ユーザーの Web サービスパスワードが変更可能に
createUser, updateUser エンドポイントで、ユーザーの Web サービスパスワードを変更できるようになりました。
user={"apiPassword" : "new password"}
クラウド版
- Nginx のバージョンが 1.12 になりました。(#114458)
- Starman の MaxRequests が 100 に変更されました。(#114480)
- MySQL の設定を見直し、メモリ使用量を減らしました。
Movable Type for AWS
Amazon Linux が 2017.03 にアップデートされています。
システム・環境
- XFrameOptions 環境変数の値として 'NONE' を指定できるようになりました。'NONE' を指定した場合、X-Frame-Options ヘッダーは出力されません。(#114520)
ユーザー管理
- システム管理者は、他のユーザーの Web サービスパスワードを変更できるようになりました。(#114207)
開発者向け
- アップロード画面にプラグインなどにより追加されたフィールドについても、アップロード時に内容が送信されるようになりました。(#114450)
変更された機能
ユーザー管理
- サインインのとき、ユーザー名の後ろに入力されている空白文字も認証の際に利用されるように変更されました。以前までは、ユーザー名の後ろに入力されている空白文字は無視されていました。(#114242)
開発者向け
list_actions で定義される js_message を翻訳したい場合は、js_message_handler に サブルーチンを記述して翻訳結果を返す必要があります。(#112528)
js_message_handler: sub { my $plugin = MT->component( PLUGIN_NAME ); return $plugin->translate( 'Some message here' ); }
その他
- ReturnToURL 環境変数の定義を Community.Pack からコアに移動しました。(#100832)
修正された問題
Data API
- 記事を削除した結果、アーカイブに記事が存在しなくなったページが再構築されない問題を解決しました。(#114213)
- createSite エンドポイントでブログを作成したとき、サイト URL が正しく生成されない問題を解決しました。(#114304)
- PageStats エンドポイントにおいて、offset パラメータが利用できなかった問題を解決しました。(#113117)
- 複数のブログがウェブサイトに属しているとき、一部のブログに対して Data API のアクセスを制限すると、コメントの取得に失敗する問題を解決しました。(#114070)
記事・ウェブページ
- タイトルを "0" として保存すると、タイトルが空になる問題を解決しました。(#114284)
- 自動保存された内容を復元するとき、画像タイプのカスタムフィールドの値が復元されない問題を解決しました。(#114385)
クラウド版
- Apache 版を利用しているとき、誤った SSL 証明書を登録すると ウェブサーバーが起動しない問題を解決しました。(#114510)
- mt-upgrade.cgi を http 経由で呼び出したとき、https 経由にリダイレクトされていない問題を解決しました。(#114414)
ダイナミック・パブリッシング
- 複数階層のフォルダーで MTParentFolders が正しい結果を返さない問題を解決しました。(#114283)
- カテゴリーアーカイブで mt-search.cgi を利用したページネーションが表示されない問題を解決しました。(#114007)
- MTLink で他のサイトを blog_id に指定したとき、URL が正しく生成されない問題を解決しました。(#114117)
- MTSubCatsRecurse と MTSubFolderRecurse で max_depth モディファイアが利用できない問題を解決しました。(#114261)
テンプレート
- テンプレートの identifier が変更履歴管理の対象ではない問題を解決しました。(#114375)
テンプレートタグ
- 存在しないタグ名を指定した tag モディファイアを MTEntries で利用するとき、MTEntries ブロック内に記載された MTElse の処理が実行されない問題を解決しました。(#114076)
ユーザー管理
- いくつかの権限が付与されているグループにユーザーが所属している場合でも、ユーザー自信に割り当てられた権限が無くなったときに、グループに付与されている権限も同時に削除されてしまう問題を解決しました。(#114421)
- UserPasswordMinLength 環境変数が mt-config.cgi で指定されているとき、ユーザー情報の編集画面において、パスワードを変更していない場合でもパスワード検証エラーが発生する問題を解決しました。(#114344)
- JavaScript が無効にされたブラウザにおいて、パスワードの検証が行なわれない問題を解決しました。(#114503)
- 一部のブラウザにおいて、パスワードマネージャ機能を利用しているとき、Web サービスパスワードの値がデータベースに保存されている値とは違う値が利用される問題を解決しました。(#114434)
その他
- 権限の一覧において、ユーザーによるフィルターが適用されているとき、フィルターのラベルが適切ではない問題を解決しました。(#106171)
- メール送信方法に sendmail を利用しているとき、Movable Type から送信されるメールの FROM が別のアドレスになってしまう問題を解決しました。(#114196)
- モーダルダイアログがデータテーブルを含むとき、J, K, X が入力できずテーブル操作が実行される問題を解決しました。(#114515)
- X-Content-Type-Options が間違ったヘッダー名で出力されていた問題を解決しました。(#114519)
- Facebook Commenter プラグインが動作しない問題を解決しました。(#114463)
- rebuild-pages スクリプトが出力するエラーメッセージが文字化けを起こしていた問題を解決しました。(#114165)
Thanks To
このリリースにはMovable Typeコミュニティーから報告された多くの、バグ修正、パッチ提供が取り込まれています。FogBugz を通じてパッチおよび、バグレポートを提供してくださったコミュニティーメンバーのお名前は以下の通りです。皆様のご協力に感謝します!(順不同、敬称略)
- Junnama Noda (#114450, #114421, #114375)
- Hideki Abe (#114353)
- shinchit (#114284, #114165)
- 近藤@alfasado (#112528)
- taiju@alfasado (#114070, #114196)
- 渡邊慎吾@alfasado (#114117)
- Makoto Tajima (#114385, #114344)